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マップディレクターが、自分で作ったマップを自分でレビューします。

「リメイクマップ〜Windows95版〜『闇の世界』」レビュー
by てくすち

Stage1「騎士の楯」 (作:うにまる)
難易度:★★
完成度:★
総合評価:★
これを「騎士の楯」と呼ぶのなら、ワールド7の「Vゾーン」は「戦士の楯」にでもすればよかったのにと思いたくなるようなステージ。それとも「楯」のほうがパチンコ面になりそこねたのだろうか。

多色問題においてクリスタルの通り道が共有されているようなケースでは、動かす順序や移動方向を多少変えても許されてしまうことが多く、一般に多解化しやすい傾向がある。この「騎士の楯」も、そのようなステージの一つである。手順的な制約が少ないということは、場当たり的な試行錯誤であっさり突破されてしまう恐れが高いということであり、高レベルのステージとしては決して望ましいことではない。整然とした配置・構成は統一感があっておしゃれであるが、パズルとしてはやや魅力に欠ける存在である。


Stage2「八匹の鬼」 (作:miz)
難易度:★★
完成度:★★
総合評価:★★
何が何でもユニコーンを誘導しろということらしいが、結局敵から逃げ切れればよいというだけでは旨味がない。ワールド8ともなれば、何かもうひとつ味付けがほしいところだ。もっとも、拷問のごときマップを解き続けて疲れ果てた脳には、ささやかな清涼剤となるのかもしれないが。


Stage3「ニューヨークの観覧車」 (作:うにまる)
難易度:★★★
完成度:★
総合評価:★★
ずいぶんとにぎやかである。そのためまさか空中押し面とは思わず30分ほど考え込んでしまった。もちろん、空中技を使ってよいのならどうということもないステージである。

本来なら1匹かせいぜい2匹で処理できるところを4匹置いてしまったことが仇となり、「ニューヨーク」は検証不能なほどの超多解面となってしまった。作者としては4匹すべてを使い尽くす予定だったのだからしかたないが、印象的に他の「観覧車」より見劣りしてしまうのもまたしかたがない。せめて敵は2匹程度にまで抑えてほしかった。


Stage4「高層ビルの住人たち」 (作:miz)
難易度:★★★★
完成度:★★★
総合評価:★★
ゴール地点に出迎えを二人も置くのは少々サービス過剰である。もしあなたが中級以上のプレイヤーなら、真っ当に下からブロックを積むことなど一顧だにせず、瞬間的に「緑は割り逃げ押し」と決め打ちしてしまうことだろう。そのあとに「そう見せかけておいて実は…」という展開が待っているのであれば大変すばらしいトリックになるのだが、そこまで求めるのは酷というものだろうか。

一方青については、右脇に3個ブロックを積むとか左から落として緑で受けるとか、一見いろいろな手が取れそうにも見える。しかしどちらにせよ、ユニコーンを自由に使えないこの局面では、それらが無理であると断定するまでに大して時間はかからない。ダミーの選択肢を用意するなら、その潰し方はもう少しさりげなくあることが望ましい。プレイヤーが脇道にそれたとたん「この先行き止まり」と看板が立っていたのでは、わざわざ脇道を用意した甲斐がないだろう。


Stage5「ユニコーンのハリボテ」 (作:miz)
難易度:★★★★
完成度:★★
総合評価:★
一見してわかるように、まともにブロックを積んで解くタイプの問題ではない。したがってここでは、「いかにして本命の空中ルートをはぐらかし、プレイヤーの思考範囲から遠ざけておくか」がデザイナーの腕の見せ所なのだが、このステージではどう考えても下ルートしか道はなく、プレイヤーが正解にたどりつくのを妨げるものは何もない。せめて2個のクリスタルが互いに支援しあうような絡みがあれば、少しは印象が違ったかもしれないのだが。


Stage6「音信不通でポン」 (作:てくすち)
難易度:★★★
完成度:★★
総合評価:★★
このステージのセールスポイントは、敵を潰すために落としたブロックを追いかけて割る、「空中割り」という珍しいテクニックが使われていることである。と同時に、それがこのステージのすべてだともいえる。左の石ブロックは割り押しで中央に持ってくる以外どうしようもない位置にあるし、ワープ手前の谷を越えるのも、空中技以外を考えられるような地勢ではない。つまり、クリスタルの進路についてあれこれ考える余地はほとんどないということだ。

結局このステージは、最初にユニコーンを1匹潰すところだけが唯一の見せ場であり、残りの手順は消化試合のようなものと考えて差し支えないだろう。ユニコーンを潰さずに、あるいは2匹潰しても何とかできそうな可能性を少しでも見せてくれていれば、現状よりはずっと面白くなったはずだ。それにしても、一体何だろうかこのタイトルは。


Stage7「ダブルクラッチ」 (作:miz)
難易度:★★★★
完成度:★
総合評価:
石や敵の数が多く、加えてクリスタルの高度も十分にあるとなれば、ふつう別解の1つや2つは覚悟しなければならない。そしてそれはこの「ダブルクラッチ」も例外ではない。

下段ルートの穴のうち障害となるものが6つ。それに対してブロックの数は5つ。だからといって「下段は無理」などとプレイヤーが考えてくれる保証はどこにもない。与えられた武器の豊富さに比べれば、下段の守りはあまりにも弱々しい。果たしてこのステージを作意通り上段からクリアしてくれたプレイヤーが存在するのか、心配でならない。


Stage8「ウォータージェットバリアー」 (作:てくすち)
難易度:★★★
完成度:★★
総合評価:★
このステージの強みは、あからさまに面倒くさそうな見た目のおかげで、プレイヤーの戦闘意欲が3割がた削ぎ落とされてしまうところにある。(逆に3割増しになってしまう難儀なプレイヤーもいるだろうが)

うっかり消してしまわないように気をつかいながら、最終形を目指して並びを組み替えていく地道な作業は、あの「16パズル」を彷彿とさせて楽しい…などということは全然ない。ただただ退屈に耐えるという長く厳しい試練が待っており、その辛さは二度三度と失敗を重ねるたびに倍加されていくことだろう。なお、オリジナル版でなぜか青連鎖だけがひとつ少なかったことはどうかご内密に願いたい。


Stage9「遺跡」 (作:miz)
難易度:★★★★
完成度:★★
総合評価:★★★
左のゴールにはひと穴越えないとたどりつけない状況だが、それにしては左サイドの戦力がずいぶんと手薄である。となれば当然、まともに埋めるのはあきらめて空中戦に持ち込むことが考えられるのだが、そのためにはやはり石ブロックが1つは欲しいところだ。左右どちらからでもかまわないから、クリスタルとは別に石ブロックを1個落としてきて、左サイドの空中押しに回せばよいだろう。

なお右サイドも空中押し一発で断層を越えることができるが、その際右端の鉄ブロックが余るのは意図的に置かれたダミーと考えてよいだろう。残念ながらダミーとしてもそれほど役に立ってはいないようだが。


Stage10「怪盗ルパン」 (作:miz)
難易度:★★★
完成度:★
総合評価:★
怪盗ルパンといえば決して人を殺めない義賊で通っているはずだが、このステージでの大量殺戮ぶりはどうしたことだろう。「怪盗」などとうそぶいても現実はこんなものだというブラックメッセージが込められているのだろうか。

それはさておき、ステージ内容自体にもいろいろと疑問が残る。デムが2匹も置かれているのは、やはりクリスタルや鉄ブロックを外側に落とすことを想定していると思われ、実際にそうすることでクリアできる。しかしこれらを内側に落としたとしてもまったく支障はないし、鉄ブロックを動かさないままクリアすることもできてしまい、どうにもスッキリしない。もちろん別解があるという事実だけで失敗作と決め付けることはできないが、これだけ大掛かりな舞台を用意したてまえ、「なんだか適当にいろいろやってたら解けた」というのではやはり問題があるだろう。


Stage11「時空の歪み」 (作:miz)
難易度:★★★
完成度:★
総合評価:★★
このステージがユニコーンなしで解けると言っても、あなたはちっとも驚かないに違いない。なにしろたいていのプレイヤーは、「上突き割り逃げ+3連押し」だけでこれを解いてしまうのだから。

この他に、赤をゴールさせた後青を空中押しでねじ込む方法もあるが、いずれにしてもこの変な位置にあるドアの意味をうまく説明できない。そう、実はこの面にはもう1つの解法があるのだ。第三のパターンのみを生かし他の二つを潰すには、上の石ブロックを鉄に変えるだけでよい。このようにするとワープの存在理由も明確になって、なかなか面白い問題になるはずだ。なお、どのパターンで解くにしてもヒントは意味不明である。あてにしないように。


Stage12「密室の謎」 (作:miz)
難易度:★★★★
完成度:★★
総合評価★★
フラッピーの世界では、わざと複数のルートを用意して、どれが正しい道なのか迷わせようとするのはよくあることだ。そして残念ながら、「ルートの切捨てに失敗」→「複数ルートが同時成立」→「がっかり」というパターンもまたよくある。この「密室の謎」は、そのような実例を紹介するのに最適のステージである。

結論を言えば、このステージは3つあるルートのどれを使ってもOKだ。どの道も決して平坦ではないので、パズルとしてそれなりに楽しむことはできる。しかし「ルート選びに迷う」というフラッピーの醍醐味を失ったのはやはり痛い。


Stage13「奈落の底」 (作:miz)
難易度:★★★
完成度:★
総合評価★★
"割り押し"で直接ねじ込めばそれだけで終わってしまうし、ゴールに石とユニコーンを置いて"割り逃げ押し"してもいい。しかし、それでは右側の石ブロック3個は何のためにあるのだろうか? それはもちろん、miz氏お気に入りの「ゴールに石2個置いて割り逃げ押し」をやるためだろう。あるいは、「割って潰して押す」のがやりたかったのかもしれない(ヒントで「ユニコーンが要らない」と言っている以上、これが意図ということはないだろうが)。いずれにせよ、これらの解がプレイヤーの目に触れる可能性は限りなく低い。

miz氏に限らず、デザイナーというものはえてして「AをやるためにはBが必要で、そのためにはCを運ぶ必要があり、そのためにはDを…」などと独り善がりな計画を夢想しがちなものである。しかし、プレイヤーというものはえてして「AをやるためにはBは必要でなく、したがってCを運ぶ必要もなく、ということはDは全部余ってダミーだ」などと、非情なまでに現実的な結論を出しがちである。両者の温度差を埋めることは容易ではない。


Stage14「ルパン二世」 (作:miz)
難易度:★★★★
完成度:★
総合評価:★★
鉄赤ユニコーンを誘導してブロックを遠隔操作するという趣向には、フラッピー本来の面白さがあまり感じられない。このような"複数の敵の動き"については、内部仕様に依存する要素が多くて予測や計算が成り立ちにくい。だからパズルというよりはむしろ、単なる試行錯誤の繰り返しになりがちなのである。本編の"森"シリーズにも、「内部仕様に強く依存する」タイプのステージがいくつか登場して議論を呼んだが、このような使い方に関しては今後再検討する必要があるだろう。

それはさておき、本作に置かれたキノコ2本というのは少し甘過ぎのように思われる。強敵である赤ユニコーンもキノコの前では普通のユニコーンと変わらず、いかようにでも処理することができるだろう。追いかけっこが嫌いなら4匹全員潰してしまえばいい。


Stage15「ヴァンパイアハンターF」 (作:miz)
難易度:★★★
完成度:★
総合評価:★
とりあえず「石ブロックがなくても簡単に解ける」ということははっきりしており、これだけでも明らかにダメダメなのに、さらに「実は鉄ブロックもいらない」というおまけまでついてしまった。むしろこの「クリスタルのみで解く」パターンを本解にして、純粋なモンスター誘導面に改装してしまったほうが面白かったのではないかと思えるほどである。

左側にある不自然な地形に何かよからぬ企みが秘められていたことは想像に難くないが、残念ながらその詳細を知る手がかりは甚だ少なく、時効成立から8年経った今も真相は闇の中である。ところでmiz氏は「D」という文字に何か恨みでもあるのだろうか。


Stage16「立体駐車場の管理人」 (作:miz)
難易度:★★★
完成度:★★★
総合評価:★★★★
これはなかなか楽しい。無限ワープをテーマに据えたステージとしては、これのほかにも「ウォータージェットバリアー」(同じ8ワールドに収録)があるが、スリルがあって退屈しないという点で本作のほうが上等と言える。作品の性質上手順の互換性は高く、別解云々を議論する意味はほとんどないが、あえて共通する要素を挙げるとしたら、「石ブロックを2個だけ使う」という点くらいだろう。まあそんなことは言うまでもないのだろうが。


Stage17「凍てついた心」 (作:てくすち)
難易度:★★★★
完成度:★
総合評価:★
「閉鎖通路へいかにクリスタルをねじこむか」というおなじみのテーマなのだが、ユニコーンや石に加えて連鎖が2系統と、時間を稼げる要素が必要以上に与えられ、その上広いスペースとクリスタルの高さが十分に確保されているのだから、先回りしてもぐりこむ方法などいくらでもあるだろう。確認されているだけでも4通りの組み方が存在しているが、もちろんそれだけで打ち止めだとは到底思われない。連鎖消しをベースとした"潜り込み問題"は将来有望なテーマの1つであるが、このように収集のつかないステージを作りちらかすのはいただけない。


Stage18「ルパン三世」 (作:miz)
難易度:★★★
完成度:★★
総合評価:★★
大は自由の女神像から小は美少女の心まで、ありとあらゆるものを盗み取る孫の登場である。二世のていたらくを見てふいに心配性になったのか、本作ではキノコを全部取り上げるという強硬策に出たようだが、結果として終盤にふさわしいレベルになったかといえばそうでもない。

とにかく開始直後しばらく動かずにいて、赤連鎖が消しやすい位置まで来るのを待つことが肝要であり、あとは敵を何匹まで始末できるかの問題ということになる。作者の意図では3匹潰して残り1匹は足でかわす作戦だったようだが、連鎖消しのタイミングとフラッピーの誘導しだいでは4匹潰すのも難しくないはずだ。


Stage19「次女の日曜日」 (作:てくすち)
難易度:★★★★
完成度:★
総合評価:★★
彼女の一週間もいよいよ最終日を迎えたわけだが、率直に言って少々先細りの感は否めないところだ。本作では右上部にブロック2個分のデポジットスペースが用意されており、ここに青なり黄なり緑なりを預ければ何とかなるだろう。なおデポジットは少なくとも1個分あればクリアに支障はない。

なおこのレビューで「実は○○がなくても」みたいなことを書くと、なにやら「別解を見つけてみせろ」と挑発されているように感じてしまう方もいるかもしれない。しかし、このような雑事に読者の貴重な時間を浪費することは、決して筆者の望むところではない。もちろん、本人が望んでやることならそれに水を挿すつもりもないのだが。


Stage20「パーフェクト・ガード」 (作:てくすち)
難易度:★★★★
完成度:★
総合評価:
いやなステージである。もしあなたの子供が勉強もせずフラッピーにはまってしまい困っているのなら、ぜひこのステージをやらせてみるといい。明日からはもうフラッピーになど見向きもしなくなるだろう。

ユニコーンで奴を迎えにいくと、どうしても奴自身の転がり具合によって空中押しに失敗する確率が高くなる。したがって、できればフラッピー自ら迎えにいったほうがよいだろう。もっとも、それくらいの小細工でクリアがぐっと楽になるというのであれば、冒頭でいきなり「いやなステージ」などとコメントしたりはしない。結局このステージでは、メタルボディと空中技にものを言わせて力ずくで解決するしか道はなく、お世辞にも知的とは言いがたい作業がえんえん続くのである。ただ一つ救いなのは、このような鈍重なステージがこれを最後に姿を消すということだろう。


Stage21「時間よ止まれ」 (作:miz)
難易度:★
完成度:
総合評価:
タイトルやヒントを見る限り、「置きキノコ」でデム共が勝手に眠るように仕向け、できるだけ長く時間を稼ごうというのがテーマであるとしか考えられない。しかし実際に試してみればわかるように、ごく普通に眠らせるだけでもブロック運びが十分間に合ってしまい、せっかくのアイディアも台無しである。このステージのように「ありきたりのやりかたじゃダメ」という趣向が前面に出ている以上、その「ありきたり」なパターンが間違いなく不可能であることぐらい確認されていないとお話にならない。手順が複雑すぎて検証し切れなかったというのならまだわかるが、今回のこれはたった一度プレイするだけで確実に気付くはずのことであり、それを見落としたのでは手抜きと言われてもしかたあるまい。


Stage22「デビロット様の野望」 (作:てくすち)
難易度:★★★★
完成度:★
総合評価:★★
このステージの要点は三つある。一つは、青クリスタルを半角の高さにねじ込むために、連鎖反応中の当たり判定を利用すること。もう一つは、青ゴール手前のワープをあらかじめふさいでおくこと(ユニコーンを使うのが最適)。そして最後の一つは、赤ゴール手前の大穴を越えるのにユニコーンを使うことである。残る問題は「赤クリスタルの降ろし方」だけだが、ヒントにあるような「赤ワープを通っていったん中段に運ぶ」などという回りくどい方法を取る必要はまったくない。

なお、てくすち作品には連鎖ブロックが4系統用意されていることが多いが、たいてい1系統くらい余ってしまうのは慙愧に堪えないことである。もちろん、それでクリアが急激にラクになったわけではないし、余ったら即有罪と決め付けるのもどうかとは思うのだが、「連鎖」を主体とする問題は「連鎖」が余ってしまったら基本的に負けなのである。


Stage23「帝王の剣」 (作:うにまる)
難易度:★★★★
完成度:★★
総合評価:★★★
不治の病に蝕まれた作者が、最後の力を振り絞って作り上げたワープ問題の集大成であり、猟奇的トリックを惜しげもなくちりばめた究極の一品…と言いたいところだが、残念ながら大きな弱点が残っている。この問題のテーマは、作為的に何かをワープさせることによってワープゾーンをロックすること(一時的に当たり判定を作り出し、その間にクリスタルなど渡してしまう作戦)なのだが、この「何かを」というのがくせものである。作意としては「鉄ブロック」や「フラッピー」自らのワープでロックさせるつもりでも、その気になればすべてモンスターで代替がきいてしまうのだ。だからこのステージは、鉄ブロックがなくとも最後まで行けるはずである。うにまる君も草葉の陰で哭いていることだろう。


Stage24「クイック&デッド」 (作:miz)
難易度:★★★
完成度:★
総合評価:★★
「クリスタルをワープさせて絶妙のタイミングで押し込む」とは何を意味するのだろうか。緑と青を2連押しした後、青をあるタイミングでワープさせてやると、(デムがワープ出口をふさいでくれるおかげで)フラッピー自らが(ワープさせられることなく)青を空中押しできる。ヒント文が指しているのは恐らくこのことだろう。

しかしせっかくの凝った仕掛けも、普通に赤を寄せて青をゴールインさせられてしまっては元も子もない。普通、このような状況で青を空中押ししようなどというのは少々飛躍した考えであり、単純に赤を寄せて青を運ぼうと考えるほうがはるかに健全な思考法である。作者が手筋そのものに強く固執してしまうと、このようなごく真っ当な解をすら見落としてしまうのだ。「手に惚れるな」とはまさしくこういうことを言うのではなかろうか。


Stage25「ラストフロア」 (作:てくすち)
難易度:★★★★
完成度:★
総合評価:★★
所狭しと並べられた4系統もの連鎖ブロックと4色クリスタル。考えられる限り困難でエキセントリックな手順を盛り込もうとあれこれ奮戦した痕跡がうかがえるが、残念ながらその試みが成功しているとは言いがたい。

この手のステージに共通して言えることは、思いつく限りの複雑な技や手筋を何とかステージの中に組み込もうと腐心する余り、それらを一通り消化するだけで力尽きてしまい、「なぜそのような手順を踏まなければならないのか」という理由付けが十分になされないで終わってしまっている点である。その結果として、より直接的で素直で簡潔な解法により、易々と突破されてしまうことになるのだ。自己満足以外のなにものでもない。